60歳の樹の梨を届けたい

ナシ剪定が始まって3日目。

 

これからナシの剪定が終わるまでは、基本「午前レンコン収穫、午後ナシ剪定」となります。
暮れは(12/20前後から)一日レンコン収穫になります。
年明けはレンコン収穫の進み具合、ナシ剪定の進み具合により一日ナシ剪定になることもあります。

 

冬は閑散期と思われてる方もいるかもしれませんが、レンコンは旬の時期=収穫のピークだし、ナシは来シーズンに向けての大事な準備期間で剪定→花芽整理→摘果と春の開花までに準備する事はたくさんあります。
その間にもやらなきゃならないことがあって、なかなか大事な時期です。
この時期をどう過ごすかが、来シーズンの出来不出来に大きな影響を与える…そんな気持ちで過ごしています。

 

ただ、私はナシ剪定は大好きな作業のひとつなので、毎日楽しくもあります。

小さい頃から両親が働くナシ畑が遊び場で、ナシの樹と一緒に成長して、ナシの樹に見守ってもらって成長してきた。
思い出もありすぎる。

 

ナシ畑とナシの樹は私にとって、宝物。

 

祖父母が植えて、両親が育て…繋いでいきたいと自然に思う。

 

今剪定しているの昭和28年父が生まれた年に祖父母が初めて植えた畑。
来年で還暦の畑、樹。
経営のことだけ考えたら、とっくに新しい樹に植え変えた方がよかったのかもしれない畑。
(実際いろんな人によく言われた…)

 

だけど、私はその畑を任された数年前のその時から来年の還暦を目標にし、待っていました。

 

60年前父が生まれた年に祖父母が植えた樹の梨を、両親が何十年も大事に育てた樹の梨を、その梨を食べてほしい人がたくさんいる。

 

その畑で作業するときはいつもいろんな人のことを想像する。
大事な人のこと、逢ったこともない人のことも…

 

今年還暦を迎えるナシの樹と同じ年の人に食べてほしいな。
ナシの樹より長生きの人に60年前を思いながら食べてほしいな。
若い人にもおじいちゃんおばあちゃんと昔話しながら…などなど想像は膨らむばかりで、つきない!

 

食べてくれる人のこと考えながら、想像しながら…
ナシの樹に話しかけたり、独り言言いながらだったり(笑)

 

そんな感じで、一緒に仕事している夫にはちょっとあきれられたり(?)しながらですが、楽しく剪定しています!

 

想いを込めて・・・

 

60歳のナシの樹の梨、私は、おじいちゃんおばあちゃんに食べてもらいたい。
お父さんお母さんに食べてもらいたい。
小さい頃からいつも遊んだナシ畑の梨だよって妹たちにも贈ろう。
かわいい姪っ子甥っ子にも、妹たちの旦那さんやその…

食べてもらいたい人はやっぱりつきないけど、大事な人と大事な人の大事な人にも食べてもらいたいな。
そして、やっぱり梨が好きだと言ってくれるお客様…私が勝手に想像している(笑)食べてもらいたいお客様…「おいしい梨を作ろう」っていうその原動力になってくださっているお客様に届けたいな。

 

お客様にも「大事な人に贈りたい、食べてもらいたいと思ってもらえる梨」…そういう梨を作りたいな。

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